ユーザーインタビューの方法と質問・準備・読んでもらえる記事のコツ

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ユーザーインタビューとは

ユーザーインタビューを自社サイトに掲載する目的

最近はウェブサイトの中にユーザーインタビューを載せることが多くなってきています。
例えばウェブアプリのユーザーのインタビューや、サービスを会社に導入した事例などがよくあるケースです。
「グループウェアでの管理サービスを会社に導入したら、社内の連絡がスムーズになった」という感じです。こういったことを実際に導入企業にお願いして、顔も出してもらってユーザーインタビューをすることが最近よくあります。

「お客様の声」などは昔からあるものですが、顔出しもしていないことが多いですし、仮名だったり、感想も短くてどこかウソっぽい感じもありました。

しかし最近では顔出しもしていたり、きちんと会社の中まで写真を撮りに行ったりすることで信頼性もあって、実際に使っているイメージも湧きやすかったりします。

もう一つは、私も以前行なったことがあるのですが、アプリのお客さんのユーザーインタビューというものがあります。

これは完全に個人ユーザーが相手になりますから、はっきりと個人の情報を載せるというよりも、どちらかというと「こういう使い方をしてこういう楽しい思い出ができました」というような内容になってきます。自分の使った時のイメージが湧きやすくなるわけです。

例えば若い女子校生にアプリを使って欲しいとか、大学生に就活アプリを使って欲しいとかいう場合には、個人が使った感想のようなリアルな声をとるのが有効です。
ユーザーインタビューを載せることで、お客さんが使った時のイメージが湧きやすくなるということが一番大きな目的です。

パンフレットやウェブサイトなどで説明することももちろんできますが、どうしても信憑性にかける部分があります。その宣伝っぽさをユーザーインタビューで打ち消して、信憑性を増しましょうというわけです。

さらに、ユーザーインタビューによって、予想だにしなかった意外なメリットの発見に繋がる場合もあるかもしれません。特に連絡アプリやグループウェアみたいなものは機能がたくさんありますから、使っているうちに思いがけない効能が生まれてきていて、それをユーザーインタビューで語ってもらうと、様々な使い方ができると知ってもらえるのです。

「便利」とか「早い」とか「安い」とかいうロジカルなメリットと、「楽しそう」「ワクワクしそう」「何かできそう」という感情的なメリット、この両方を載せることが購買につながると思いますが、そのなかでもユーザーインタビューは特に”感情”のほうを強調して載せることができます。

ユーザーインタビューの一般的なかたち

ユーザーインタビューは基本的に定型があります。

やりがちなのが、いきなり「うちの製品は、便利でしたか?」という質問をしてしまうことです。これはNGです

ユーザーインタビューを読む側からすると、まずどんな人が顧客なのかということを知りたいわけです。顧客によって便利と感じるポイントも違いますし、サービスアプリの日頃の使い方も違うわけです。読む側は自分と人なのか遠い人なのかを知りたいと考えましょう。

ユーザーインタビューにおいては、まず最初にそのユーザー自体のプロフィールや日頃の使い方・働き方を先に説明しなければいけません。これが忘れがちなポイントです。

単に「便利ですよ〜」と言われても、見る側は「いや、誰が言ってんの?」と感じるわけですから、どんな仕事、どんな立場の人が便利ですと言っているのかを、先に説明しなくてはなりません。逆にその説明ができれば、「実際に使って見たら便利でした」とか、「こういう機能が良かった」という部分はあとからでも構わないのです。

一般的な形としては、まず
ユーザーのリアルな仕事の仕方、プロフィール、日頃の動き方・使い方を聞いて、その上で
アプリとかサービスの存在意義を聞いて、最後に
便利だった点を聞く、これが一般的な形になります。

割合でいえば、6対2対2ぐらいの形でやるのがいいかなと思います。

もちろん最後には興味を持った人は是非問い合わせてくださいというメッセージを入れます。記事の下に問い合わせフォームを入れるのですね。
この3+1=4段階が、ユーザーインタビューの一般的な形になります。

ユーザーインタビューの掲載先としては、まず自社サイトのユーザーの声というページを作ることがメインになります。もう一つ、自社にオウンドメディアがある場合は、ユーザーインタビューの特集コーナーを作って、その中にひとつふたつ入れていくのもいいかもしれません。
なおオウンドメディアの場合は、ユーザーインタビューを一個だけ入れると浮いてしまうので、できれば三つぐらい揃えてから載せたほうが見栄えがいいかなと思います。

ユーザーインタビューの方法

ユーザーインタビューの準備で必要なもの

ユーザーインタビューの準備で必要な物としては最初に挙げられるのが、質問項目です。
ユーザーインタビューにおいては質問項目はある程度決まっているので、最初に作っておけばそのあとずっと使い回すことができます。

ユーザーインタビューしていく過程で、この質問はあまりいい答えが得られないな、とか余計だな、という場合は、質問のテンプレートをどんどん改良していくことになります。

質問項目ができたら、次は取材する相手に対してどのような取材方法を取るかを考えていきます。
ライターを使うのか、自社の社員が電話でインタビューをするのか、自社の社員がお伺いして聞くのか、もしくは自社に来て頂いてお話聞くという方法もあります。

自社に来てもらう場合はお願いするハードルが高いので、できればお伺いして相手の会社の写真なども撮らせてもらいながら進めていく方法が一番スムーズですし、受けてもらいやすいかなと思います。

また、掲載のお礼をするかしないかも考えなければいけないですね。金銭的に数千円お支払いするのかはコストに関わってきます。閲覧無料のウェブメディアでは、お金は払わないということもよくあります。

なおもし掲載のお礼を払う場合は、報酬面の話について事前に書面を作っておかなければいけません。

最も大事なのは、「誰に」インタビューするかです。ユーザーインタビューだとしても特殊なお客さんのインタビューをのせてもしょうがないので、できれば自社が最も典型的だと思うお客さん、平均値に近くてかつボリュームゾーンに近い人をインタビューしたいですよね。

例えばグループウェアサービスだったら、大企業で人が多いため連絡事故も多いような会社にインタビューするのがいいですし、就活アプリであれば大学4年生の平均的な偏差値の大学の平均的な学生にインタビューするのがです。

ただ、意外かもしれませんが、「モデルケースになるような平均的な人」はすぐには見つからなくて、結構目立った人しかいないときが多々あります。
平均的な人をいかに見つけるかを考えなくてはなりません。
企業相手であれば直接オファーしてインタビューに答えてくれる人を推薦してもらいます。
また、個人ユーザー相手であればアプリやサービスの公式ページなどでユーザーインタビュー募集というのを出さないと、見つからないと思います。

ユーザーインタビューの注意点

注意点1:「リアル」か「モデル」かをはっきりさせる

インタビューの注意点として、まず”リアル”か”モデル”かをはっきりさせる必要があります。

ちょっと難しい感じがしますが、要するに平均的な顧客像のイメージを湧かせることがインタビューの目的です。インタビューはそもそも宣伝が目的ですから、詳しすぎたり長すぎたりすると読んでもらえません。
読む側からすれば、インタビューからもっともらしい話というか、自分の聞きたい話だけを取り出したいわけです。

つまり、実際に相手のプロフィールを話してもらう際に、すごく細かいプロフィールや細かい自己紹介は要らないわけです。

ところがユーザーインタビューの場合、話す側はできる限り事実に近づけたことを話そうとすることが多いです。できあがった原稿を見たときも、「あれ? なんか内容端折られてる」と気づくと指摘されることもあります。
しかし、読む側からすると細かい話はどうでもいいわけです。読む側はせいぜい、どんなユーザーがいるかを知ることができればいいのです。
例えば出身地が東京都だろうと神奈川県だろうと大差はないですし、20歳だろうと21歳だろうと別に関係ないわけです。

何故ならその人を紹介したいわけではなくて、製品が日常にどう存在するかを紹介したいのです。ですからできる限り細かい部分は排除して、シンプルにわかりやすくしなければなりません。
CONTEでは余計な要素をはぶき、できるだけわかりやすいストーリーにしたものを「モデルインタビュー」と呼んでいます。
典型的な、という意味のモデルですね。

モデルインタビューに対し、実際の個人の実名や会社名を明かし、細かい情報や時系列にそって事実を聞いていくものをリアルインタビューと呼びます。

さて、ユーザーインタビューにおいては、それがリアルインタビューなのかモデルインタビューなのかを、最初の段階でインタビュー相手に確認しておかないと原稿作成が難しくなってくる場合があります。
確認を取らないままにしてしまうと、「なんか適当に端折られてるし、いい加減にされたな・・・」と思われてしまうと、後々関係が悪化してしまうということも考えられます。

そうならないために、オファーの最初の段階で「これはあくまでユーザーインタビューですので、本筋に直接関係ない細かい要素はできる限り配慮していきます」と伝えておく必要があります。
悪意があって手を抜いてるわけではなくて、読み手にとって必要な情報だけ残していることを伝えなければなりません。

これが「モデルインタビュー化する」ということですね。
これが普通のインタビューとは違うユーザーインタビューのコツです。

注意点2:掲載相手の事情変更に対応できるようにする

例えば企業への導入インタビューで、〇〇部の〇〇担当局の〇〇さんという肩書きをつけてインタビューをする場合に、当然人事異動がありますので相手の会社の人事関係が変わってしまうことがあります。

その場合の方法としては、「※取材当時の状況を元に、文章を作っています」といった内容を一言書いておけば、相手の事情が変わっても対応できます。

もしそれを書いていないと、相手が部署異動した場合に「事情が変わったから全部削除してくれ」と言われてしまうかもしれません。
もちろんこれもモデルインタビューですから、現在の部署と多少違っていても話として成り立ってればいいわけです。

ですから「もし事情が変わってもひとつのストーリーとして成り立っていれば、そのまま掲載します」と最初に確認しておくべきですね。

少し違うケースであれば、以前私がカップルアプリのインタビューをした時に、特定のカップルにインタビューをしたことがありました。しかし途中で彼らの仲が悪くなり、別れてしまいました。この場合も消してくださいと言われかねないのですが、個別の事情に対応するのは制作進行としても厄介です。

事情が変わることを考えると、「掲載したら原則的にずっと残る、変更はできない」ものとして依頼するのがいいです。
特に個人ユーザーのインタビューや就活関係のアプリですね。

消してほしいと言われた場合の方法としては、仮名にして写真も差し替える形で、文章だけは変えませんということは伝えておかなければなりません。
これがリアルインタビューだった場合は全て変えなくてはなりませんが、モデルインタビューの場合は一部だけを変えるということです。

写真をもらうか、撮影するかは判断が必要

最後に写真をもらうか撮影をするかについてですが、これは難しいところでもあります。

当然ユーザーインタビューですので、できれば信憑性を高めるために写真はあったほうがいいです。
ところが、自社で作って自社に乗せるわけですから、当然コストは安いほうがいいです。

プロカメラマンに依頼すると1~3万円はかかってしまいますし、地方のユーザーや交通費のかかるユーザーだとカメラマンの交通費もかかってしまいます。すると写真を載せずに済ませたいという場合もあるかもしれません。

こういった、お金をかけられない場合には、「相手から写真をもらう」という方法が有効です。一枚撮って送ってくださいという感じですね。

ただユーザーインタビューそのものが初めてで、前例がない場合、写真をどう撮ればいいかが定まっていないですから、どんな写真がいいのか双方わかりません。こちらが「写真を撮って送ってください」といったイメージと、向こうが思ったイメージが大きく違う場合があります

その時は、できるだけ具体的に写真のイメージを言葉にして伝えることが大切です。
「机に座って、こういう立ち位置で、こういう寄り方で、顔がどれくらい写っている写真を送ってください」などのように細かく伝えることが必要です。

イラストで代用する手もある

もしユーザー提供の写真を並べてみて、あまりにもクオリティーが足りないなと思ったら、もういちど編集部のほうで写真を撮るかどうかを考えないといけません。
製品やサービスごとに考えたいですが、一つの方法として、ユーザーの顔をイラストで済ませてしまうという方法もあります。
「17歳男性」とか「21歳男性」とかのイメージイラストをイラストレーターに安くお願いして、数パターンまとめて描いてもらうのです。
6種類ぐらいならだいたい3万円ぐらいで済むので、しばらくはそれを使い回すという手もあります。

◇ ◇
以上、ユーザーインタビューの方法と質問・準備・読んでもらえる記事のコツについて話してみました。

最初に立てた目的と、製作していく上で出てくる面倒臭さはどうしても対立するものです。
ユーザーインタビューによって信頼性を上げてイメージを抱いてほしい」というのが目的としてあるのですが、実際やってみるとやっぱりめんどくさいですし、相手の都合で内容が変更されるということが多々あるので、非常に煩雑なわけです。

問題なくスムーズにユーザーインタビューをつくるには、予測される問題点を事前に予測して、ある程度最初にブロックしておく計画力が必要です。
特に「リアルかモデルか」をはっきりさせることは大事。
できることとできないことを明確にし、事前に念押しした上で依頼をするようにしましょう。

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