企業のオウンドメディアが失敗に終わる理由

オウンドメディア, 情報発信

私の苦い経験から、企業のオウンドメディアが失敗に終わる理由をお話しします。

本作り以外でWEBメディアを作るという方法ももちろんあります。実際に私もこれまでたくさん作ってきましたし、その中でなかなか上手くいかなかった事例も目の当たりにしてきました。その理由についてまず一つ目が社内の体制が不十分なままWEBメディアをスタートさせてしまった場合、二つ目が伝えるべきメッセージが実はなかったり、WEBメディアでは伝わらないタイプのメッセージを発信しようとしていた場合、三つ目が単純に制作態勢が不十分すぎて作る人がいなくなってしまった場合です。

まず一つ目の社内の体制が不十分だった場合、つまりやる気やエネルギーが不足していた場合です。
これはどちらかというと、クライアントであるメディアを作りたい企業側に問題があると言えます。広告や本など様々なものが選べる中でWEBメディアをやろうと決め、ある程度の予算を担当者に持たせて制作を進めていきます。そこでなかなか上層部の意向と実際の現場担当の意向が合わないと、とりあえず業者を探して作らせてみたもののただ作っただけで満足してしまい、成果を上げるまでに至らなかったというケースもあります。WEBメディアを作るまでには4か月ほどかかるため、何かやった感情だけが残りWEBメディアのリリースだけで終わってしまうわけです。WEBメディア自身はお金を生み出しませんからそこから1年2年と続けていかなくてはなりませんが、それが続かないパターンですね。

二つ目はクライアント側もライター側も十分にやる気があるものの、伝えるべきメッセージが間違っている場合です。
WEBメディアは長期的に更新していかなくてはならないため、どうしてもネタ切れが起こってきます。そうなると同じ事を何回も伝えたり、実はあまり関係のない事まで無理矢理入れてしまいます。同じ事を伝えるのはいいですが、関係のない事まで入れてメディア自体を大きくしてしまうと、読者には何が言いたいのかが伝わりません。そもそもメッセージが変わってきたとか、誰々に何々しようよと伝えたかったのにメディアを続けているうちにそれ自体が変わってきてしまい、メディアを続ける意味がわからなくなってしまう事もあります。特に創業5年程度の新興企業だと、メディアを作るのはいいものの企業自体が変わってしまい伝えるべきメッセージが変わってしまう事がよくあります。これが本作りの場合だと最初の段階で伝えたい事などをすべて揃えてからスタートしますので、メッセージが変わってしまう事はまずありません。しかしWEBメディアの場合は長期間かけて断続的に作っていくため、どうしてもメッセージが変わってきてしまう事があります。本とWEBメディアは全く違うものであると考えていただきたいですね。

三つ目は制作側について、ライターのやる気がない場合です。
クライアント側が提示する予算とライターが求める予算が合わないと、ライターは条件の良い他のメディアに逃げていきます。そうなるとどんどん書き手が減ってしまい、最終的に誰も書く人がいなくなってしまいます。この場合はクライアント側がもう一度予算の確保をしなければなりません。ただWEBメディアには面倒な部分もあるため、予算が足りないからと担当者が再度要求をしても意見が通らない事も多いです。ライターのやる気がなければ、予算も出ない、となると自然としぼんでいく事になります。このパターンが一番多いかもしれません。やはりWEBメディアを作るとどこもライターが足りなくなるため、良いライターは良い条件の所に移っていきます。すると質の低いライターを安く雇うしかなくなり、運営が難しくなってしまうのが実情です。

2015年頃はオウンドメディアが非常にもてはやされていましたが、実際にやってみるとこのような理由から壊滅していくメディアが後を絶ちませんでした。私も実際にたくさんの失敗例を見てきましたが、やはり上手くいっている所は相当な人員体制と毎週の定期的な企画会議、構成会議、ライターへの意識徹底を行っています。むしろ片手間どころかメインでやっている程のエネルギーを注いでいますし、そこまでしてやっと何分の一かが物理的数字に表れるような世界です。企業のオウンドメディアは基本的にはあまり上手くいかないと心に留めて、それでもWEBメディアをやるのか、本など他の手段を考えるのかを検討するべきだと言えますね。

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